2013年6月4日火曜日

精と陰陽

人体を構成する最小単位は精、陰・陽、気、血、津液であり、
今回は精と陰陽の関係についてです。
この場合の陰陽は生態の構成単位、基礎物質としての陰陽であり、病や体質、環境などの偏向ではない。むろん結果としては同じ現象を表すことになるのかとは思う。
「陰」「陽」は精を元に作られる。
精にはご承知の通り、父母から受け継いだ先天の精と飲食物、水穀の精微から滋養される後天の精とがある。

・先天の精  先天的に備わった精 元精
・後天の精  飲食物より五臓で産生された精

 五臓で生成された後天の精は各臓の働きを維持し、その余剰は腎精として腎に蓄えられる。命門へ送られ「先天の精」の働きで全身の陰陽を生成する。
そして、命門で生成された陰陽は三焦を介して全身の五臓六腑に運ばれて各臓腑の陰陽になる。

陰陽の作用は、すべての生理機能が必要とする整理環境を産出し維持することである。そのために陰陽の協調平衡が必要。
「陽は温煦を主り、陰は涼潤を主る。」
代表的な陰陽の役割である。
結論としては人体、生命の根源は精であると言うことかと思う。