2012年6月5日火曜日

ぜんそくの漢方薬(その1)

喘息に関する中医学的解説

ぜんそくのメカニズム

肺は気を主り、腎は気を納める
人間の呼吸は肺と腎の強調作用により成立しています。
特に腎の働きは重要です(腎主納気)。
呼吸により肺に入った空気を肺気と呼び、肺気は五臓六腑に清気を送りながら下降し腎に収納されます(肺の粛降作用)。
腎に納められた肺気は、先天の精・命門の火、すなわち生命のエネルギーの源となります。
肺気はもともと軽くふわふわしたものであり、
腎が虚すと、十分に納気出来なかった肺気が上昇してしまい、下降してきた肺気とぶつかり合い、気の乱れ、滞り、呼吸の障害が起こります。
これが喘息の発症メカニズムです。

また五行の関係より、土生金、すなわち肺の健全性を保つには脾が健全が前提となります。
喘息が慢性化して行くには脾の健康が関わってくるということです。脾は肺の親であり、親が弱っていれば子供も健康ではいられません。
そして脾は生痰の器であり脾虚は痰を生成し喘息を悪化させていきます。
胃腸虚弱者の喘息ほど治りにくくなります。
肺・脾・腎の関係が喘息の発症、そして治療の鍵となります。
喘息の治療は脾と腎の健全性をいかに保つか、それが本質になります。


小児喘息は腎陰虚。
小児期に完治せず成人型の喘息になった場合は脾虚を伴います。




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