2013年7月23日火曜日

心気虚と心陽虚

心は血脈を主り、神を主る。
心に病があると血脈運行の障害や意識・精神の異常が起きる。

心気虚の主症状:動悸・息切れ・胸苦しい・倦怠無力感があり動くと増強する。
顔色は淡あるいは蒼白・不安感・めまい感・冷や汗・舌質は淡白・脈は沈で細弱あるいは結代あるいは数、甚だしい場合は胸内苦悶・狭心痛が生じる。
心陽虚の主症状:四肢の冷え・寒け・顔面蒼白・口唇や爪のチアノーゼ・舌質は胖大あるいは青紫・脈は沈遅で細弱あるいは結代。多くの場合、同時に胸内苦悶・狭心痛が発生する。(中医学入門:神戸中医学研究会編)

気虚、陽虚であるので寒証を示し、陽虚ではそれが顕著である。
心での気虚は、そのまま心臓の機能失調、循環機能障害と考えて良さそうである。
現代的病名で言えば、不整脈・心房細動・狭心症・心筋梗塞があてはまる。

虚血性心疾患は血瘀を主因として捉えたいところだが、心気虚から始まると考えるべきである。精神的な負荷や慢性疾患による衰弱などが重なる心の機能失調を起こすのかと思われる。

治法:補益心気、温通心陽
 補気薬:炙甘草・人参・党参・黄耆
 温通薬:桂枝・附子・肉桂・益知仁

代表方剤
 心気虚:四君子湯・炙甘草湯
 心陽虚:桂枝人参湯

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