例えば、表と裏と言う概念がある。
表は体表部でより上部で背部の部位であり、同時に急性期の病気であることを意味する。
裏は体の内部、内側であり、慢性的な経過をたどっている病気と言える。
六経は傷寒論で用いられている病位論であり熱寒と組み合わせることで病の進行を簡易に理解しようとする省略形である。
十二経絡による分け方がもっと細かい。
厳密な分け方をすると、膀胱・肺は表証であり、肺経は呼吸器までの病気。膀胱経は肺経以外の急性疾患すべてであり、急激に進行して死に至る病までも含む。
心経
イライラ、のぼせ、手のほてり、不眠など情緒的な症状が主で肉体的な疾患がない段階。
心包経
心包とは心下にある袋、つまり胃を指し、精神的な症状が胃に影響を与えている段階である。
胆経
胆力という言葉がありますが、胆経の病とは、気力によって克服できる段階の症状、疾患と言える。
過敏性大腸炎や神経性膀胱炎など、もっと深い位置にあるように思われますが、その多くは胆経の病である。
胃経
これはもう気力だけでは乗り切ることのできない、明らかな胃腸疾患がみられる段階。
急性胃炎、感染性胃腸炎などは胃経から侵襲される病であり、
慢性的な、常に便秘、下痢といった状態も胃経として扱わなければならない。
小腸経
血液、汗、尿に関する病。
三焦経
焦とは、焦げるであり、炎症、化膿を意味する。
大腸経
全身機能のバランスが乱されている段階。
脾経
卑とは大事なものをしまっておく器のことで、人体にあてはめれば栄養状態のことで、
脾経の病とは(明らかに)瘰痩、肥満がみられる、またはそれによる疾患と言える。
最近言われるメタボリックシンドロームは、実は脾経の段階まで達している深刻な病である。
腎経
基本的な生命力が侵された段階。
内分泌、心臓、腎臓、生殖などに関わる病。
肝経
人体にとって最後の防衛戦。干は盾であり、国王みずからが盾を持って戦う段階となる。
ほとんど不可逆性の構造障害、起床不能、尿崩、便閉、常時出血など、
ほとんど死との戦いという段階であり、また長期的な血液症状ということで、女性の生理、生殖等に関わることは、肝経として扱うべきものが多い。
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| 表裏 | 表 | 裏 | ||||||||||
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| 六経 熱証 | 太陽病 | 少陽病 | 陽明病 | 少陰病 | 厥陰病 | |||||||
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| 寒証 | 太陰病 | |||||||||||
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| 三焦 | 上焦 | 中焦 | 下焦 | |||||||||
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| 四要 | 衛分 | 気分 | 営分 | 血分 | ||||||||
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| 経絡 | 膀胱経 | 肺経 | 心経 | 心包経 | 胆経 | 胃経 | 小腸経 | 三焦経 | 大腸経 | 脾経 | 腎経 | 肝経 |
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